私が初めて妊娠したのは、妊活をはじめて1年半、不妊治療の病院に通いだして6周期目の時でした。
病院で妊娠判定後、無事に胎嚢の確認、その1週間後には心拍の確認も出来、ようやく不妊治療専門病院を卒業したのですが、10週目に出産する病院で超音波を見た時、赤ちゃんの心拍は止まっていました。
と先生からお話があり、私は流産宣告を受けたのです。
私は、妊娠検査薬で陽性が出た数日後から、咳が出るようになりました。
はじめは、「風邪ひいたかな?」と思う程度の咳だったのですが、のどの痛みや鼻水はまったくないのに、咳だけが日に日に酷くなっていったのです。
そのうち、咳きこみすぎて嗚咽するようになり、咳のしすぎで肩甲骨や肋骨が痛くなりました。
特に夜、布団の中に入って横になると酷くなるので、ソファーに腰掛けながら寝た日もありました。
流産したのは、私が咳をしすぎたからではないか?という思いは、のちに自分が不育症であることが判明した今でも、少なからずあります。

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胎嚢が確認できた翌日に呼吸器内科を受診
咳のしすぎで肩甲骨や肋骨が痛むなど、尋常ではないと思った私は、不妊治療専門病院で胎嚢を確認した翌日、呼吸器内科を受診しました。
不妊治療の先生に相談したところ、
とのことでした。
長い間、酷い咳が続いて受診した場合、たいていはレントゲン写真を撮りますが、私の場合妊娠しているため、先生の判断でレントゲンは撮りませんでした。
しかし、私が自分の咳の症状を細かく先生にお話すると、おそらく咳喘息ですね。と答えが返ってきたのです。
咳喘息とは
咳喘息とは慢性的に咳だけが続く気管支の病気です。しかし、聴診器を胸にあてても喘息のように「ヒューヒュ音」や、「ゼイゼイ音」といった喘鳴は聞こえません。
咳喘息の特徴
・痰が絡まない乾いた咳である。
・夜間から朝にかけて咳が酷くなる。
・レントゲン写真で肺の異常が認められない。
・喉の痛みや鼻水など、他の風邪の症状は無いのに、咳だけが2~3週間以上続いている。
咳喘息を引き起こす原因
咳喘息のはっきりとした原因はわかっていませんが、
・室内外の温度差
・煙草の煙
・ハウスダスト
・ストレス
などが考えられるそうです。
呼吸器内科の先生は、
とおっしゃっていました。
咳喘息の治療法、妊婦の私が受けた治療は・・・
咳喘息の場合、咳が出るからといって咳止めの薬を飲んでもまったく効きません。
咳喘息の治療に有効なのは、気管支拡張薬です。
咳喘息の咳は、気道が炎症し狭くなることで起こるので、気管支を広げる薬が有効なのです。
私は、先生からアドエアという吸入薬を処方されました。
アドエアは気管支の炎症を抑える効果と、気管支を広げる効果のある吸入薬です。
赤ちゃんに影響がないかが心配でしたが、
とのことでした。
咳が原因で流産することはあるのか?
酷い咳が続いていた私にとって一番不安なことは、咳が原因で流産するのではないか?ということでした。
不妊治療の先生も、ここの総合病院の産婦人科の先生も、呼吸器内科の先生も、皆
と、おしゃっていました。
しかし、これは“咳をすることでかかる腹圧が原因で流産することは無い”、ということです。
後から知ったのですが、咳喘息で酷い咳が長い間続いた場合、お母さんは呼吸が苦しくなるため、赤ちゃんにも十分に酸素が送られません。
そのため、赤ちゃんも低酸素状態となり、胎児発育不全や、脳障害、そして流産を引き起こす可能性がある、そうです。
それだけでなく、長引く咳によってお母さんはストレスも増していきます。
ストレスも血管を収縮させるので、赤ちゃんに十分な酸素や栄養が送られず流産になってしまう可能性もあるのです。
流産の悲しみを体験した記事をまとめました。
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私は、咳が原因で流産したのか?
呼吸器内科で吸入薬を処方され、朝晩に吸入するようになってから、咳は次第におさまっていきました。
咳がほとんど出なくなったのが、妊娠8週に入ったあたり、赤ちゃんの心拍が止まったと思われる週数が9週2日。
私は、2度目の流産の時には赤ちゃんの染色体の検査をしましたが、1度目の流産の時にはしていません。
なので、最初の流産が受精卵の異常による流産だったのか、不育因子による流産だったのか、咳のしすぎで流産になったのか本当のところはわかりません。

もし咳喘息であったとしても、産婦人科ではおそらく赤ちゃんに影響のない咳止めが処方されるだけでしょう。
咳喘息の場合、咳止め薬は効きません。咳は咳で専門の先生に診てもらうのがよいと思います。